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一般社団法人 大津市歯科医師会

歯の知識

お口のにおい気になりませんか?

2016年3月1日

ある有名百貨店の部長さんは、常に口臭に気をつけておられました。商談の際、大切な取引先に不快な思いをさせないための気配りからとおっしゃっていました。

仕事の上では大切なマナーのひとつでしょう。しかし、このような方に限らず、近年の清潔志向と相まって自分の口臭に気を配っておられる方が増加してきています。

ところで、嫌な口臭の元は、一体どこにあるのでしょうか。実は、ほとんどの口臭の原因は、歯ぐきの病気から起こっています。そう歯周病(歯槽膿漏といわれていた病気)が原因なのです。どぶや生ごみのような非常に嫌なにおいを発生させているのは、歯と歯ぐきの境目に蓄積された細菌なのです。

口の中の細菌は、大きく分けると、虫歯を起こす菌と歯周病を起こす菌があります。虫歯を起こす細菌は、砂糖を分解して酸を作り出すため、歯を溶かしますが、においは出しません。一方、歯周病の細菌は、口の中の垢に含まれるたんぱく質を分解します。このたんぱく質に硫黄が多く含まれているため、硫黄を含むガスが産出されて、それが口臭になるのです。

以上のことから、歯と歯ぐきの境目にたまった細菌や歯石を取り除くことが口臭の治療になります。他の人に不快な思いをさせず、楽しくおしゃべりするためにも、定期的に歯科医院で検診を受診し、歯石や細菌を取り除かれることをお勧めします。