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一般社団法人 大津市歯科医師会

歯の知識

口から食べることの障害を予防する口腔ケア

2016年3月1日

食べることは、介護を必要とする高齢者にとっては大きな楽しみです。しかし、中には、何度入れ歯を直してもうまく使えなかったり、 食べたものをいつまでも口の中でもぐもぐしている人が見受けられます。これは、唇や頬や舌の運動機能が低下している場合があります。そして、あきらめて入れ歯を使わなかったら、不安定なあごの位置が原因で、飲み込みに障害が出ることもあります。また、脳卒中の後遺症や脳神経の病気では、食べる機能や話すことに障害が出やすくなります。

在宅歯科医療には、2つの方法があり、1つは歯科治療で、痛みやあわない入れ歯など、口から食べられない原因を解消します。もう1つは口腔ケアで、口の中の清潔を保ち、食べたり話したりする機能のリハビリテーションをして口の中の炎症や肺炎を予防します。また、低下してしまった食べる機能を回復させるリハビリテーションも在宅歯科医療の範囲です。鼻からのチューブで栄養をとっている患者さんでも、早い時期の適切な処置でチューブを外せる可能性があります。

食べられない、食べる量が減った、食べる時間が長くなったなど、口から食べることに問題が発生したら、かかりつけの歯科医に相談してください。